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リゾナントブルーAnother Versからストーリーを想像するスレ 第3話

1 :名無し募集中。。。:2008/04/27(日) 22:29:06.99 0
前スレ
リゾナントブルーAnother Versからストーリーを想像するスレ 第2話
http://ex24.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1208587442/

まとめサイト
http://resonant.s336.xrea.com/cgi-bin/up/index.cgi

テンプレ>>2-11ぐらいまで

386 :名無し募集中。。。:2008/04/30(水) 21:48:59.89 0
その気遣い痺れるぜw

387 :名無し募集中。。。:2008/04/30(水) 21:53:06.79 0
早く読みたい!
待ってるよ!

388 :名無し募集中。。。 :2008/04/30(水) 21:56:49.49 0
君の書いたガキさん話に刺激され他メンの出てくる
上げちゃおうよ

389 :まとめの人:2008/04/30(水) 22:02:15.67 0
まとめ人です
風邪引いて会社早退したんですが寝過ぎて眠れずいろいろうpしました
で、お恥ずかしながら自サイト内にまとめサイトを置き換えました
かなりサックサクになってると思います

ttp://resonant.pockydiary.net/index.cgi

あと[MM。](モーニング娘。)分類を追加。いくつかはここに入るかなー
今までにあった作品でもここに入れるべきなものはあったはずですがちょっとそこまで追い切れませんでした
datも上げましたので簡易倉庫みたいな感じに出来ればと思います

390 :名無し募集中。。。:2008/04/30(水) 22:06:21.41 0
乙です

391 :名無し募集中。。。:2008/04/30(水) 22:07:00.88 0
>>389
乙です!!
…ていうかあなたがまとめの人だったんですかw

392 :名無し募集中。。。:2008/04/30(水) 22:08:04.01 0
次回予告
かつて自分は重い心臓病を患っていた まだ完全には完治していないのだけど
実は メンバーのチカラによって良くなってきているのではないんだ
絵里・・断ったんだ どうしても自分の生きる力を信じたかったからね
        この病気と闘いたかったから!

努力・未来・前進・平和 病室でいつも一人だった前の私には
        全部無理だと思っていた言葉

お医者様はなぜ病気が良くなってきているのか分からず 頭を傾げている・・でもね
うまく言えないけど今の私には分かるんだ なぜこの病気が良くなってきてるかって
   私の答えを聞いたらお医者様はきっと笑うんだろうなぁ・・

ttp://toromoni.mine.nu/up/files/data/18/toro18252.jpg
          「でも 言うね!」


次回かなしみ戦隊リゾナンター「そうだ!We're ALIVE」

ttp://toromoni.mine.nu/up/files/data/18/toro18253.jpg
  「『そうだ! 私たちは いっしょに 生きている』だよ!!」

393 :名無し募集中。。。:2008/04/30(水) 22:14:46.81 0
>>389
乙です
って言うか、お大事に

394 :名無し募集中。。。:2008/04/30(水) 22:19:30.16 0
>>389
お。軽くなってるね
GJ!

395 :名無し募集中。。。:2008/04/30(水) 22:29:48.77 0
>>379だけどうpするよ!!

396 :名無し募集中。。。:2008/04/30(水) 22:30:21.20 0
 
「なんやの、スッキリせんなぁ…」


愛は喫茶店で一人呟いた。
最近、何かがおかしいのだ。何がおかしいのか分からないが、気持ちがスッキリしない。
何も変わっていないはずなのに、ポッカリと穴が開いている気分だ。


「んー。あかん、全然分からん」


あの日から自分に対して違和感を感じ、その理由をずっと考えているが、分からない。
いつもの自分ならこういう時どうしていただろうか。


「あ。相談すればいいんや。…え、でも誰に…?」


記憶上、田中や道重あたりに相談した事はない。
亀井や下の子達にも、勿論悩み等を打ち明けた事はないはずだ。
じゃ自分は今まで誰に相談事をしていたのだろうか。


397 :名無し募集中。。。:2008/04/30(水) 22:30:52.39 0
 
自分は誰にも相談をした事が無い。否、それは違う。
間違いなく自分は過去に何度も「誰か」に相談をしている。
そしてその「誰か」に何度も助けられているはずだ。
それは一体誰なのか…


「なんで思い出せんのや。なんで…」


どうしても思い出せない。なぜここまで考えても分からないのか。
その程度の付き合いの人間だったのだろうか。
いや違う、それは絶対に違う。根拠はないが、それは違うと言い切れる。
なぜならそれは絶対に忘れちゃいけない人なんだと、本能が叫んでいる気がするから。


「あの夢を見てからやな…なんであんなに泣いてたんやろ」


あの日、目が覚めたら泣いていた。
夢の内容は覚えてないが、とても悲しい夢だった気がする。
そう言えば自分は、あの日から少し口数が減ったかもしれない。
小春も前よりイタズラをしなくなった。
前なら、怒られるためにわざとイタズラをしていたような子だったのに。
じゃあ、その小春を叱っていたのは誰だったんだろうか。
自分…ではない。道重か田中あたりだったろうか。



「…違う。…他にもう一人いるはずや…」



398 :名無し募集中。。。:2008/04/30(水) 22:31:18.29 0
 
眉間に皺を寄せ、一人で考え込んでいると、光井が来た。
光井も何か考え事をしているのか、いつもの笑顔ではない。


「どうしたの光井、そんな顔して」


愛が聞くと、光井は愛の顔を見て少し考える素振りをしてから口を開いた。


「あの…愛佳の能力って、最初全然上手に使えなかったじゃないですか」
「あー、そうだったね。でも今は違うじゃん?」
「今みたいに使えるようになったのって……あぁ、あかん、分からへん」
「練習したんやなくて?」
「違うんです!練習はしたんですけど…なんか「誰か」にずっと教えて貰ってたような…」
「…もしかして、その「誰か」が思い出せんてこと?」
「そう、なんです…なんで忘れてしまったんやろ…」


光井の話を聞いた愛は、自分と光井が忘れている人は同一人物ではないかと思った。
はっきり言って、リゾナンター達の交流関係はさほど広くない。
みんな元々、孤独に苦しんでいた人達ばかりなのだから。


399 :名無し募集中。。。:2008/04/30(水) 22:31:49.56 0
  
「あれ?高橋さん、お守りどうしたんですか?」
「お守り?」


光井がカウンターの端に置いてある愛の携帯を見て言った。


「お守りですよお守り。嬉しそうに付けてたじゃないですか」
「付けてた…?」
「付けてましたよ。…あれ、でも誰に貰ったんやったかな」
「ちょ、ちょっと待って!それ…それって…」


確かに自分はお守りを貰って、それをずっと携帯に付けてた。
その時とても嬉しかったのを覚えている。
確かそれは「誰か」も持っていて、お互いを守ると約束までしたはずだ。
そこまで覚えていてどうしてその「誰か」が思い出せないのか。
おかしい、おかしすぎる。
そこまで考えて愛はハッと気がついた。



―忘れているんじゃない、忘れさせられたんだ―



…でも一体誰が。何のために。



400 :名無し募集中。。。:2008/04/30(水) 22:32:24.26 0
 
「うー…」
「ど、どうしたんですか高橋さん」


愛は思い出せないまま頭を抱えて唸りだした。
「誰か」の名前を言いたくてしょうがない。
いつも呼んでいたはずだし、自分も呼ばれていたはずだ。



――『はい。愛ちゃんにこれあげる』――
――『お守り。いつも愛ちゃんに守られてばっかりだったしね』――
――『愛ちゃんが、あたしを守ってくれる分、あたしも愛ちゃんの事守りたいから』――



「愛ちゃん!!」
「うわ!いきなり叫ばんといてくださいよ、びっくりしたー」
「ほや、いつも名前で呼ばれてたやんか…」


どんな辛い事があっても、その声を聞くだけで癒されてた。
自分には真似出来ない、とても優しい声。
2人きりの時には、自分も「誰か」の名前を呼んでいた気がする。
その名前は確か…



401 :名無し募集中。。。:2008/04/30(水) 22:32:54.08 0
  
「お守りには「R」って書いてましたよね?」
「R…?」
「愛佳の予知では「A」やったんですけど…交換でもしたんですか?」
「交換…お守りを交換…」


そうだ、自分は確かに「誰か」とお守りを交換した。
イニシャルだから、お互いのを持とうと。お互いを守るために。
自分はあの時、一生を賭けて守ると心に決めたのだ。
何を犠牲にしても、絶対に守りぬくと。



――『あたしは、愛ちゃんを守るから、絶対に』――
――『そんなんあたしかって…ちゃんを守る』――
――『ほんとにぃ?それ、信じちゃうからね?』――
――『信じてええよ。あたしは…ちゃん信じてるから』――



「里沙ちゃん!里沙ちゃんや!!」
「へ?…あぁ!!そうや、それや!新垣さん!!」
「光井!急いで全員に集合かけて!里沙ちゃんが危ない!!」
「はいっ」



402 :名無し募集中。。。:2008/04/30(水) 22:33:38.72 0
 
 
 
ごめんね里沙ちゃん。今助けに行くから。
何があっても守るって約束したのに…頼りないなぁ自分。
こんなんでほんとに里沙ちゃん守れるんやろうか。


いや、守る。絶対に守るんだ。
約束したし、里沙ちゃんと。





あぁ、そうか。記憶無くしてからの自分は、寂しかったんだな。
いくら記憶が無くなっても、その時の感情までは消せない。
忘れられる訳がないんだ、自分より大事なあの人を。
忘れるなんて、辛すぎる。




だからお願い、無事でいて。
もう一度あの場所でみんなと一緒に笑って過ごそう。




403 :名無し募集中。。。:2008/04/30(水) 22:35:36.70 0
以上でした
>>352-353があまりにも素晴らしかったので乗せるの迷ってた><
ちなみに自分は愛ガキを2つ書いてた者です…
どうぞこの話はスルーの方向でww

お目汚し申し訳ない

404 :名無し募集中。。。:2008/04/30(水) 22:37:51.53 0
>>403
面白い!!
一気に読めちゃった

405 :名無し募集中。。。 :2008/04/30(水) 22:38:39.05 0
>>403
これもまた泣いた
よかった帰宅途中に携帯で読んでなくて

406 :名無し募集中。。。:2008/04/30(水) 22:39:18.83 0
リゾナントしまくりの話じゃないですかGJ

407 :名無し募集中。。。:2008/04/30(水) 22:39:52.64 0
>>403
素晴らしい。・゚・(ノД`)・゚・。

408 :名無し募集中。。。:2008/04/30(水) 22:41:26.10 0
お守りが大きな共鳴を呼んでるな

409 :名無し募集中。。。:2008/04/30(水) 22:45:49.61 0
頑張ったな

410 :名無し募集中。。。:2008/04/30(水) 22:48:41.11 0
いいねぇ
これ>>344に続いても違和感ないよね
間に何か入れられそうだけど

411 :名無し募集中。。。:2008/04/30(水) 22:55:39.87 0
                  , -─-r─-、_, -- 、---、
                _∠   _`__⌒Y ヽ _`ヽ- 、
           / _, -‐   '´  _  、 `Y´ ̄`ヽ⌒  ヽ
          イ , -┴<´ /   /  , ┴-、) _ `Y -、`ー、
        / | |/      /    ヽ     Y´  `ヽ   ヽ ヽ
          / ヽ\, -‐-、l     (  、__    __  ヽ ート、 下、
       /     ヽ\   (   ⌒X^ヽ ´ ̄` Y´  `く ト、  ハ Yハ
      ,′    ヽ i ⌒`ト、_ノ {   (_   {       Y  } // ',
        i        | |   ゝ   ーイ ̄ ̄`ヽ、}ィ´ ̄`ヾ    ノ :| |  l
        |         | |_人    }         }     ┤ ⊥ | | |
        |         | |  `  「 /   ー〈  _人   ノ_  l  ゝ| | |
       / ⌒ヽ     | |  ( ヽ 」     ヽ 、|   厂´ 人__ | |  l
     ′ ⌒ヽヽ   ヽヽ  } 厂`ゝ-      i}  ′ ´  ` // /
      | {  ,ヘL._  | |メ⌒ー〜^ゝ_人 __ノ^ヽ_八--┴< | h
      l ゝヽ不:::::::;下┤::::;ィ ⌒ヽ::ヽ:::::ヾ:::::i}:::/::::::/:;ィ ⌒ヽ:::ノ|| /
       \ 、⊥ト、::゙ヽ:::\{ (●) }:{:::`ヽ::l::;勹{:::::/:::{ (●) }:::://
         `ヽ、フヽ\::::\::ゝ___ノ::_::::::∨二ヽ/ヽ::ゝ___ノノl |
           ヽ   ヽ\:::\::\::::::`ヽY_/し⌒Jレ::/:::/::/,イ!
           ヽ   ヽ\_::::ト、`ー-ミ/( ○,:○)ヾ:::イ:://  /
             \  `ヽ. i:::::}::l>:ト,-'ニニヽ彳::/::l /   /
                  \  | lー≦彡:::>ヾ二ン"ム::メ::::| |i /
                   >上ヒ二:::::ノラ「ミT爪戈>┴'′
              , -イ::::/〈::`卞ー-k┼十ァ个、ヽ
         _/  `ー-、.∧::::ト、:::::/:::|:::':/:::ム,.-'"  \ー-、
       ,.-'"  \:      \::::∨:::::|::/.,.-''"     |
     /.     \        ~>、,.-''"      |
,,..-‐'''""        ヾ    ,.-''"|    /――――、/

早く殺すのだ新垣よ
ためらうでない

412 :s109.GtokyoFL6.vectant.ne.jp:2008/04/30(水) 22:56:03.14 0
みついにばかって言いたいだけ
http://ng2.or.tp/ReinaT/souce/ReinaT_4497.jpg

413 :名無し募集中。。。:2008/04/30(水) 22:59:16.05 0
www

414 :名無し募集中。。。:2008/04/30(水) 23:01:44.03 0
みっついなにしてんのw

415 :名無し募集中。。。:2008/04/30(水) 23:09:32.11 0
相変わらず独特な画風だw

416 :名無し募集中。。。:2008/04/30(水) 23:13:05.86 0
次回予告
リゾナンター出撃!!! ttp://ng2.or.tp/ReinaT/souce/ReinaT_4387.jpg
次々と発進するメンバー達・・・ そして激闘の末 敵に勝利する 
 しかし 増援で対リゾナンター大型兵器出現!

敵大型兵器のアーマーは能力者のチカラを反射してしまう!
唯一の弱点は 攻撃時に開閉する真上のコアのみであった!

あまりにも狭いゴールネット ピンチに陥るリゾナンター

     窮地を救ったのはリンリンだった!
     リンリンがリーダーに作戦を伝える

@予知能力・念動力をフルに展開 敵の攻撃をできる限りメンバーが相殺
Aリンリンの翼でジュンジュンを連れ 敵のコア真上へ 被弾した翼は回復で対処
B100%獣化したジュンジュンが コアへ渾身の1投を放つ!

    今 リンリンの作戦にメンバーがシンクロする!!


次回かなしみ戦隊リゾナンター「Go Girl 〜恋のヴィクトリー〜」

ttp://toromoni.mine.nu/up/files/data/18/toro18259.jpg
   「リンリン 私のナイフ・・ ゴール届いたカ?」
ttp://toromoni.mine.nu/up/files/data/18/toro18262.jpg
     「バッチリ! バッチリデーース!!」

417 :名無し募集中。。。:2008/04/30(水) 23:14:15.84 0
>>412
光井の衣装って女に幸あれ?w

418 :名無し募集中。。。:2008/04/30(水) 23:15:37.82 0
>>412
今度ジュンジュンも入れてください〜

419 :名無し募集中。。。:2008/04/30(水) 23:18:20.82 0
>>416
頭の中で予告光景がイメージできるわ

420 :名無し募集中。。。:2008/04/30(水) 23:20:50.46 0
次回予告シリーズは思い切ったパラレルぶりも魅力の一つだなあ

421 :名無し募集中。。。:2008/04/30(水) 23:21:18.42 0
合コン後の居酒屋でベリヲタが狼脳全開で℃・娘批判→土下座→泣きながら退散wwwwwwwwwwwwwwwwwww
http://ex24.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1209561769/

422 :名無し募集中。。。:2008/04/30(水) 23:22:13.43 0
>>416 あっパンダ画像使うの忘れたwww

423 :名無し募集中。。。:2008/04/30(水) 23:42:43.12 0
地下室の話マダー

424 :名無し募集中。。。:2008/04/30(水) 23:44:41.78 0
>>371
ガキコハ編アップします。
時系列的にはちょっと前になります。
土曜日から書いていたら、まさかガキさんがいなくなるとは思わなかったので(^ー^;)

425 :名無し募集中。。。:2008/04/30(水) 23:45:13.24 0
身体的能力の高さには定評のある久住小春だが、もう一つの能力【チャーム】については今ひとつ定かではない。
というわけでわたしは小春を喫茶リゾナントの地下にあるダンススタジオに呼び出した。
このスタジオは愛ちゃんが以前バレエのエクササイズ用に作ったものらしいけど、いまではわたしたちのトレーニングルームになっている。

「なにかご用ですか? 小春忙しいんですけど・・・」

小春は明らかに不機嫌な顔をしながらもわたしの呼び出しには応じてくれたらしい。

「あー、うん、ごめんね。説教とかじゃないんだ。
 小春の能力、何って言ったっけ? えーっと・・・チャーム? うん、それそれ、
 あれでちょっとわたしと・・・対決してもらえないかな?と。
 ほら、どんな技なのか知っておけばいざ戦闘になったとき援護できるんじゃないかなって・・・」

なんか自分で聞いてても苦しい言い訳だ。
わたしこんなんで本当にスパイやっていけるのかなってときどき思う。

「本当にいいんですか?」

わたしの不安をよそに小春はわたしの適当な言い訳をあまり気にしていないようだ。
せっかくやる気になってくれてるのに、ここでまた気が変わっても困る。

「いいよいいよー。本気でやっちゃってね。わたしだって結構強いんですからね」

なんておちゃらけていると、小春がジャケットのポケットから何かを取り出そうとしているので、わたしはとっさに身構えた。
ん、小春の横顔、笑ってる? なんか鼻で笑われた感じがしてヤだな。
すっと伸ばされる右腕。わたしは一歩下がってさらにガードを固める。
だが開いた手の中から落ちてきたのは鈴。
短い紐にぶら下がった鈴が音を立てる。

 り───ん♪

ちょっと視線をずらすと鈴の向こう側にわたしをじっと見つめる小春の顔があった。

426 :名無し募集中。。。:2008/04/30(水) 23:46:07.11 0
>>425
吸い込まれそうなほど大きくて真っ黒な瞳がわたしを射貫く。
このあといったいどんな攻撃が襲ってくるのかドキドキしながら待っていたが一向に動く気配がない。

「はい、おしまいです」

わたしの期待を裏切るような言葉とともに小春は鈴をポケットにしまい帰り支度を始めた。

「ええっ!? ちょっと待ってよ、小春!」

状況が理解できないわたしは肩すかしを食らった憤りを露わにして出口へ向かう小春に詰め寄る。
だがわたしが小春の肩に手を掛けた瞬間、状況が一変した。
突然強風に襲われわたしは顔を伏せる。
地下室に突風? そんなバカな。
わたしが恐る恐る目を開くと信じられない光景がそこにあった。

「崖? そんなはず・・・ない」

荒れ狂う海にせり出した細長い崖。
数十メートルはあろうかと思われる断崖絶壁の先端にわたしと小春が立っていた。

「さようなら」

小春がそうつぶやくとわたしの肩を軽く押し出す。
無意識にバランスを取ろうとしてわたしの足が一歩後ろに下がったけれど、そこに地面は無かった。
残った足もカクンと膝が折れ、そのまま背中から海に放り出される
宙に浮く感覚に、全身に鳥肌が立つ

─ 違う! これは幻覚だ! ─

わたしは必死に幻覚を振り払おうとした。

427 :名無し募集中。。。:2008/04/30(水) 23:48:17.59 0
>>426

ズボッ!

わたしが落ちたところは数十メートル下にある荒れ狂った海の中ではなかった。
感覚では数メートルも落ちていない。
しかも衝撃を吸収するかのように柔らかく何かに包み込まれる。
わたしはゆっくり立ち上がって周りを見渡した。
少なくとも溺れる心配はない。
だってここは見渡す限りの大雪原だったから。

─ これが幻覚? ─

わたしは自分が見ている世界が信じられなかった。
いやこれは幻覚のはずなんだから信じてはいけないのだけど、どう見ても本物にしか見えない。
果てしなく続く雪景色、そしてこの冷たい雪。
寒い。吹雪が全身を打ち付ける。
わたしは両腕で自分の身体を抱きしめた。

─ どうしたらここから抜け出せる? ─

サクッ

背後から聞こえる足音にわたしは振り向く。
そこには寒さなど全く感じていない小春が立っていた。
わたしは迷う前に能力を解放する。
小春の精神を乗っ取り術を解除しなければ凍死してしまいそうだ。
だがわたしの能力は小春の心を捕らえることは出来なかった。
しかも小春の背後、さっきまでなにもなかった場所に巨大な山がそびえ立っている。
そこから地響きが聞こえ雪煙が猛スピードで迫ってきた。
雪崩だ!
次の瞬間、わたしは雪の波に飲み込まれた。

428 :名無し募集中。。。:2008/04/30(水) 23:51:17.45 0
>>427

目を覚ますと闇に包まれていた。
身体に痛みは感じないものの手足がやけに重い。
自分の身体が埋まっていることに気付いた。
力を込めてもがくと少しずつ手足が自由になっていくのがわかる。
そんなに深くはなかったらしい。
最後の力を振り絞って身体を起こすとわたしは呆れ果ててしまった。

─ 砂 ─

先ほどから感じていた違和感。
わたしは雪に埋まってたわけではない。
その証拠に今は全然寒くない。むしろ暑い、いや熱い。
今度は砂漠の真っ只中だった。

「はぁ? もうどうにでもしてよ」

半ば負けを認めるような独り言を吐いてみたものの、状況は全く変わらなかった。
焼け付くような日射しと、まるで鉄板焼きの上にいるかのように熱い砂。
わたしはせめて日陰を求めて歩くことにした。

何時間歩いただろうか?
景色は全く変わらず草の一本も見あたらず、太陽がジリジリと肌を焼く。
のどは渇き意識が朦朧としてきた。
そして小さな砂の丘を越えた先にそれはあった。

青々と茂った木々と豊かな水を蓄えたオアシス。
わたしが走り出そうと地面を蹴った瞬間、足下を砂にすくわれ激しく転倒する。
柔らかい砂地はわたしの手足を飲み込み再び立ち上がることが出来ない。
身体はどんどん飲み込まれ、最後は全身が砂に埋まってしまった。

429 :名無し募集中。。。:2008/04/30(水) 23:53:06.75 0
今更ながら初めてみかんのClose Up Ver.を見たが小春の上唇のヘルペスが気になってしょうがない

430 :名無し募集中。。。:2008/04/30(水) 23:53:49.73 0
>>428

落ちる。
真っ暗な闇の中を果てしなく落ちていく。
いや、もしかしたら昇っているのかもしれない。
既に上下感覚がなくなっていた。
しかも全身の激痛と疲労で動くこともままならない。

─ わたしこのまま死んじゃうのかな? ─

薄れゆく意識の中に過去の思い出が走馬燈のように蘇る。
生まれた家、優しくしてくれたばばちゃん、パパ、ママ、生意気な妹
憧れていた安倍さん、組織、リゾナンター
そして親友の愛ちゃん
そのとき愛ちゃんの声が頭の中に共鳴した。

『なんや、こんなことで挫けるなんてガキさんらしくないやよー』

─ そうだ、こんなところで死んでたまるか! ─

わたしは意識を取り戻すと、ここから出る方法を考えてみた。
やっぱり目を覚ますには痛い思いをさせるのがベストよね。
すでに身体中が痛いけどそれを超える痛みを与えてやればもしかして・・・
なにか道具は?
髪をまとめているヘアピンを外すと、お団子だった髪が解けて風になびく。
わたしはピンを握りしめ太ももに力一杯刺した。

痛 ── っ!

全身に更なる激痛が走った!
それと同時にわたしの意識が外に吸い出される感覚を感じた。

431 :名無し募集中。。。:2008/05/01(木) 00:00:10.47 0
>>430

光が戻り全身に重力がのし掛かる。
太ももの痛みに耐えきれずわたしは床に手をついた。
床? これはスタジオの床、わたしは顔を上げスタジオに戻ってきたことを確認する。

─ 帰ってきた! ─

傷は太ももの1カ所だけ。
髪は解けているけど他に傷も汚れも無い。
わたしは小春の幻術を破ることができた。ここからはわたしの攻撃の時間。
今度はわたしの洗脳の能力で小春をこてんぱんにしてやるんだから!
小春を見つけるとすぐさま精神を乗っ取った。
つもりだった。
しかしまるで雲を掴もうとしているかのように、わたしの能力は小春の心を空振りする。

─ なんで? ─

何度も試みるがまったく成功しなかった。
能力が使えない状況がわたしを不安にさせる。
二人が睨み合う形となった。
今度はあの鈴に注意しなければいけない。
だが緊張する二人の間に割ってはいるようにリゾナンターの仲間たちが現れた。

「あ、みんな」

応援に来てくれたものだと思ったが、そんなはずはない。
そもそもここに小春と二人でいることすら誰にも話していないのだ。
だがみんなの反応はわたしの想像をはるかに超えるものとなる。

432 :名無し募集中。。。:2008/05/01(木) 00:01:14.52 0
>>431

「ガキさんがスパイやったとはね」
「絵里ガキさんのこと見損ないました」
「さゆみの方がカワイイって報告してください」
「新垣さんがそんなことしてたなんて・・・」
「ソッカー」
「ザンネンデース」

みんながわたしのことを罵り続ける。

─ 嘘っ! わたしの正体がバレてる! なんで!? ─

スタジオの端っこにいる小春を見ると不敵な笑みを浮かべて立っていた。
状況が把握できない。
術にかかってる間に心を読まれたのだろうか?
それとも無意識に自白させられてしまったのか・・・
なんとか取り繕わなければいけないと思いつつも頭がグルグル回って考えがまとまらない。
とりあえず立ち上がると愛ちゃんがわたしの前に立ちはだかった。

「愛ちゃ・・・」

愛ちゃんの顔は涙でくしゃくしゃになっている。
わたしは次に発する言葉が見つからない。

「ガキさんが裏切り者だったなんて。ずっと信じてたあたしがバカだったわ。
 本当ならここで始末しなければいけないところだけど、元親友のよしみってやつ?
 今日のところは見逃してあげるからさっさと組織のところに帰って!
 もう、ガキさんとは絶交やよ!!」

言葉の刃がわたしの心に突き刺さった。

433 :名無し募集中。。。:2008/05/01(木) 00:03:18.58 0
>>432

決して起こってはいけないことが起きてしまった。
絶対に聞きたくない言葉を耳にしてしまった。

心は砕け、わたしはふたたび床にぺたんとしゃがみ込んでしまう。
身体にぽっかり穴が空いて虚しさだけが広がっていく。
頭の上でみんなが汚い言葉を使って罵ってるみたいだけど、
耳鳴りが激しくてなにを言ってるのかさっぱりわからない。

「止めて、もう聞きたくない!」

わたしは頭を抱えてうずくまる。
もうこのまま消えてなくなりたい。




そのとき耳元で、ぱん! と手を叩く音が聞こえた。

434 :名無し募集中。。。:2008/05/01(木) 00:05:04.82 0
>>433

・・・
・・・・・・
長い夢から醒めたように目が開く。
そこには愛ちゃんも他のメンバーの姿は見あたらなかった。
太ももの傷もなく、頭のお団子もそのままだ。

「・・・え?」

次の瞬間、全身から汗が噴き出し、膝が震え、床に崩れ落ちる。
そう、わたしはうずくまっていたはずなのに、いつの間にかまた立っていたことになる。

「さすが新垣さんですね。あそこまで抵抗できた人はいませんよ。
 だいたいその前に発狂するか、ショック死しちゃうんです」

小春の冷たい声がわたしの頭を現実に引き戻す。
解る、ここは紛れもない現実だ。

「あ、あんた、いったい何をしたの?」

わたしは震える声で小春を問い詰めた。

「小春がやったのはちょこっとだけ、最初に恐怖心を植え付けて煽ってあげるんです。
 あとは術をかけられた人が自分の深層意識にある恐怖を勝手に引き出してくれるの。
 抵抗すればするほど深みにはまっちゃうんで、抜けられる人はまずいません。
 もっとも、新垣さんを殺しちゃったら高橋さんに怒られちゃいますからね。
 途中で術を解きましたけど・・・」

一呼吸の間を置いて小春が訊いてきた。

「何が見えたんですか?」

435 :名無し募集中。。。:2008/05/01(木) 00:06:53.26 0
>>434

思い出したくない。
覚えていても言えるわけない、あんなこと。
わたしは何も答えることが出来ず小春から目をそらす。
もっとも小春も答えを期待してた訳ではなさそうだ。

「お先に」

小春はバッグを肩に提げると振り返りもせずスタジオを後にした。
スタジオの扉から顔だけ覗かせると、それだけを言って再びいなくなる。
一人きりのスタジオにわたしは大の字になった。
ものすごい疲労感。
わたしは静かに呼吸を整える。
その静寂を破るような甲高い声がスタジオに響いた。

「あれー? ガキさんけぇ。鍵閉めようと思ったら明かりが漏れてるから誰が使ってるのかなーと思ってぇ。
 そんなに汗びっしょりになるまでトレーニングするなんてさすがやなー」

愛ちゃんの声。
それにつられてわたしの脳裏に先ほどの記憶が鮮明に蘇る。
悲しくなって目から涙が溢れてくる。
それは溢れても溢れても止めどもなく出てきた。

「なにも泣くほど特訓せんかてガキさんは強いってば。ほら上で一緒にお風呂入ろ」

頭の上に立つ愛ちゃんが呆れた顔をしてわたしの腕を引っ張った。
わたしは肯きながら考えた。

いつか本当にあんな日が来るのかも知れない。
そのときわたしはどうしたらいいんだろう、と。

436 :名無し募集中。。。:2008/05/01(木) 00:10:18.01 0
>>425-428,430-435
以上です
あまり救われる話しではありません
ガキさん完敗でした

437 :名無し募集中。。。:2008/05/01(木) 00:11:19.61 0
つうか小春恐過ぎるだろw
この能力は最強レベルだ

438 :名無し募集中。。。:2008/05/01(木) 00:11:30.53 0
おつおつー!いいよいいよ〜
初めてリアルタイムで読んだけどすげーどきどきしちゃった

439 :名無し募集中。。。:2008/05/01(木) 00:11:47.95 0
小春は気づいたのか気になるぅぅううう
上手いね

440 : 【末吉】 :2008/05/01(木) 00:12:08.28 0
むーガキさん完敗か
再戦を希望したいのう

441 :名無し募集中。。。:2008/05/01(木) 00:12:36.05 0
小春が怖すぎる・・・
むしろマインドコントローラーの能力っぽいねこれ

442 :名無し募集中。。。 :2008/05/01(木) 00:12:39.83 0
うわあああ、小春が鬼すぐる・・・
無限地獄ですねー

443 :名無し募集中。。。:2008/05/01(木) 00:13:03.90 0
おっぱい対決ならガキさんの圧勝なのに

444 :名無し募集中。。。:2008/05/01(木) 00:13:12.16 0
最初何が起きてるのか分からなかったけどこの能力は凄いわ
って言うか書き方上手いわ

445 :名無し募集中。。。:2008/05/01(木) 00:13:42.71 0
>>436
乙でした
いやはや…なんか読んでてガキさんに感情移入してしまった
小春怖いな もしかしてガキさんに何らかの疑いを持ってたりするのかな?

446 :名無し募集中。。。:2008/05/01(木) 00:14:31.88 0
以前魅了(チャーム)の能力で書いてみた者ですが・・・(レズキュン話)
あれってこんな怖い能力だったの?w

447 :名無し募集中。。。:2008/05/01(木) 00:15:10.52 0
>>443
 
   ノノハヽo∈
   从*` ロ´)<ないない
  ヾ=シ   )
    し--J

448 : 【豚】 :2008/05/01(木) 00:15:34.03 0
いや支配する能力ではないでしょ
なんだろう感情の増幅なのかな

449 :名無し募集中。。。:2008/05/01(木) 00:15:54.63 0
>>443
それ口にしたら多分殺されてたなw

450 :名無し募集中。。。:2008/05/01(木) 00:16:40.19 0
俺普段から小説とか読み慣れてないから読むのにすっごい時間かかるんだよねー
読みながら理解するってことに慣れてないから大変

451 : 【だん吉】 :2008/05/01(木) 00:16:55.86 0
>>446
チャームというのとは違うかもね

452 :名無し募集中。。。:2008/05/01(木) 00:17:30.32 0
>>450
このスレにいれば「3行にまとめろ」とか言わなくて済むようになるよきっと
よかったね

453 :名無し募集中。。。:2008/05/01(木) 00:23:21.04 0
>>335
というわけで地下室にダンススタジオを追加してください

みなさま、感想ありがとうございます。
次回作への励みとなります(≧▽≦)

>>448
一番近いのは催眠術ですかね。

454 :名無し募集中。。。:2008/05/01(木) 00:24:47.03 0
ヒュプノシスってやつか

455 :名無し募集中。。。 :2008/05/01(木) 00:27:54.06 0
>>453
催眠だと違和感があるんだよねえ
これは催眠シリーズとか千里眼シリーズ読んでる身としては何だけどね

456 :名無し募集中。。。:2008/05/01(木) 00:29:07.28 0
自分の中での魅了能力は視覚系能力と具現系能力があわさったような物だったから
作者さんには激しくGJと言いたい

457 :名無し募集中。。。:2008/05/01(木) 00:36:59.75 0
はじめて書いてみたよ
作者さん達みんなにリゾナントしてしまった
愛ガキ編なんで読み飽きたかも知れないけど
懐の深い読者さんが多そうだから気にせずうpしてみるわ

458 :名無し募集中。。。:2008/05/01(木) 00:37:30.03 0
小春はオツム弱いキャラ&能力でいってほしかったけど、
でもこれはこれですげー面白いからGJ

てか、娘。はみんなオツム弱いかw

459 :名無し募集中。。。:2008/05/01(木) 00:38:34.59 0
「よし これで報告完了」

愛が経営している喫茶店「リゾナント」から自宅マンションへの電車内
ケータイメールの宛て先は組織
自宅マンションに帰ってからパソコンで打った方がいいのかも知れない
しかし組織のスパイである里沙にとってはリゾナンターの情報を
より早く正確に報告するにはケータイメールが手っ取り早かった

報告書は毎日書いている
彼女たちの日常から能力者としての成長をウォッチすることが任務だからだ
おかげで里沙はケータイメールの早打ちが特技となっていた

「これも能力のうちに入るのかもね」
流れていく景色を眺めながら里沙は自嘲気味に笑った

もちろん報告にはすべて隠語が用いられている
書きかけの文章を偶然メンバーに読まれても
実家の家族へのメールにしか読めないようにできている
それでも安全のために送信した報告メールは即刻メモリから削除する
いつもこのタイミングで組織からの返事が返ってくる
本文は毎日同じ3文字だ

「ご苦労」

最近は開封すらせずに受信メールを削除する
里沙はフッと短いため息を吐いた
もっとも他の乗客がため息に気付いたわけではない
そして里沙自身も自分がため息を吐いたとは気付いていない
酔い客も多い深夜に差し掛かったこの時間の車内には
そんなため息は珍しくもなかった
里沙はこの疲れた車内に完全に同化していた

460 :名無し募集中。。。:2008/05/01(木) 00:41:24.37 0
最寄り駅からいつものようにタクシーに乗り込む
運転手にマンションまでの道を教えるともう一通のメールの返事を待った

里沙は電車内で組織への報告書の他に
「リゾナント」店長で彼女たちのリーダーでもある愛にメールを送っていた
里沙のもう一つの顔であるリゾナンターのサブリーダーとして
愛佳とジュンジュン・リンリンの指導方針について愛に相談した内容だ

この愛へのメールも日課と化していた
リゾナンターを信用させるためのいわば「演技」だったのだが
いつの間にか愛が想像以上に信頼していた


「私は毎日来ているんだからそのとき聞けばいいでしょうがぁ?」
いつだったか里沙が冗談交じりに愛に尋ねたこともあった
その時の愛の反応が彼女の個性を如実に表していた

「ガキさんは優しいからみんながいる前ではあっしに注意できないでしょ?
 だからメールでいいから注意して!
 あっしはアットホームなグループを目指しているけど
 ガキさんにはガキさんなりのグループ像があるわけだし
 だからちゃんと注意すべきところは指摘してよ
 頼りにしているんだからねサブリーダー!」

その後に
「でもあっしにも譲れないところはあるからね!」
と言って屈託なく笑った愛の顔は今でも目に焼きついていた

『頼りにしている』

愛はテレパス能力を持っている割りに無神経な言動が目立つと里沙は思っていた
だが不意にみんなの心に響く言葉を放つことが多いことも事実だった

461 :名無し募集中。。。:2008/05/01(木) 00:42:35.68 0
>>435

数日後

「あれえ、ガキさん凄く眠そうですよぉ。やっぱり春ですもんねえ」

亀が嬉しそうに近づいてくる。
わたしが欠伸してるところを最悪なやつに見られてしまった。

「うるさい、わたしは亀みたいにポケポケして眠い訳じゃないの! ちょっと眠れないだけよ」

わたしはシッシッと手で亀を追っ払っているのに、亀は構わずわたしの横に座った。

「眠れないんですかぁ? ちゃんと眠らないとダメですよぉ。
 絵里なんか病院のベッドで一日中寝てても寝足りないんですからぁ。
 そうだ、ちゃんと眠れるように絵里が・・・」

亀の言葉が子守歌のように聞こえてくる。
決して眠れないわけではないのだ。ただ・・・

「うおっ!」

びっくりして思わず立ち上がってしまう。
椅子とテーブルが激しく音を立て、テーブルの上にあった紅茶が零れた。

ただ夢を見るのだ。
少しでも居眠りをするとあのときの幻覚がいつまで経っても悪夢になって現れる。
現実感を伴った悪夢はわたしの睡眠を酷く妨害するので慢性的な睡眠不足に陥っていた。

ふと横を見ると、ものすごい形相で驚いている亀ちゃんがいた。

462 :名無し募集中。。。:2008/05/01(木) 00:43:28.04 0
>>461
余談です
ごめん、割り込んじゃった

463 :名無し募集中。。。:2008/05/01(木) 00:43:34.34 0
「私は組織から頼りにされているんだろうか?」
その日から里沙は自問自答しては答えの出ない日々をすごしていた

毎日の報告書に注文がついていないことを考えると
組織が報告書に不満を持っているとは考えにくい
しかし頼りにされているかどうかは話が別だ
「ご苦労」の3文字からそれを推し量ることはできない

里沙はいつの頃からか愛からの返事を心待ちにしている自分に気付き
その心に自ら鍵をかけた

「私は組織の人間」
「裏切り者には粛清あるべし」

タクシーの中で呪文のように心の中で繰り返す
愛からの返事を待つ自分を律するように


そのとき不意にケータイが震えた
愛からのメールだった
2つの言葉をもう一度つぶやきながら開封した
その内容は…

「おう」

たった2文字だった


里沙は思わず声に出して笑ってしまった
運転手に不審に思われても構うものか
否 むしろ一緒に私のバカさ加減を笑って欲しい
待ちわびていた返事が 開封せずに削除したもの以下だったとは!

464 :名無し募集中。。。:2008/05/01(木) 00:45:52.77 0
「もう! これは… 怒っておいた方がいいよね?」

そう これは本当に怒っているんじゃない 演技なんだ
メンバーとして友達としては怒らなくてはいけないんだ
これは演技 これは仕事 これは演技 これは仕事
なぜか目に涙がたまってきてボタンが押しづらい
私の演技も真に入っているわね ここまで役にはまり込むなんて


里沙は1分で愛へのメールを打った
「私の話をちゃんと聞いているの?」「『おう』って一体なんなのよ!」
くらいまでは冷静に打ったが 途中から愛に向けての罵詈雑言の嵐になった
それでも里沙は自分の本当の心には気付かなかった… 気付けなかった

すぐに愛から返事がきた さすがの愛も狼狽したらしい
里沙はすでに2つの言葉を唱えることも忘れ すぐに開封した

そこには 人が走っている絵文字たった1つが存在していた…


「あ すいませ〜んここで降ります」
マンションから少し離れたところで里沙が運転手に告げた
「え? まだ少しありますよ? 夜道だし…」
「いえ ここでいいんです ありがとうございます」

465 :名無し募集中。。。:2008/05/01(木) 00:47:36.92 0
とにかく里沙は落ち着きたかった
落ち着くためにはまだ少し寒い外気に触れた方がいいと判断したのだ

あの絵文字は「里沙ちゃんに怒られた 逃げろ!」という意味なのだろう
里沙の機種では絵文字にアニメーション効果がついていて
愛が笑いながら逃げているさまが簡単に想像できた
こっちが真剣に怒っているのに なぜ軽口がたたけるんだろう?

『真剣に』?

この日何度目かのため息をフッと吐いた
組織からは読むまでもない「ご苦労」の3文字
愛からは「おう」と絵文字の合計3文字
里沙は自分の仕事はどちらもメール3文字分かと思うと笑えてきた

「小春のような性格だったらね〜」とつぶやいた自分に里沙は驚いた
「あれ? なんで『小春』って…
 ここは『リゾナント』じゃないんだから『久住』か『レッド』でしょうが
 っていうか独り言にまで登場しないでよね」
一人突っ込み一人ボケの切れも悪くなっているようだ


そのとき里沙は急に前方に人の気配を感じた
考え事をしていたとはいえスパイに気配を直前まで気取られないとは…
里沙は表情を隠し立ち止まって街灯が逆光になっている人影に尋ねた
http://toromoni.mine.nu/up/files/data/17/toro17101.jpg

「誰?」

かえってきた声は数十分前まで一緒に「リゾナント」にいたその人だった

466 :名無し募集中。。。:2008/05/01(木) 00:49:51.87 0
「里沙ちゃんゴメン驚かせちゃった? あっしやよあっし」
「え って愛ちゃん?」

近寄ると確かに愛だった 額には玉のような汗をかいている
体力の消耗が激しいためにめったなことでは出さない愛の能力…
テレポーテーションを使ったようだった

「能力を使ったのね? ここまで何キロあると思っているの…」
東京と横浜の距離を考え 里沙は絶句した
ここまでの能力は愛にはないはずだった
考えられるとすれば愛の能力が自分に共鳴したということだが…

『共鳴』?

不意に前に倒れそうになった愛を里沙が受け止めた
「え な 何してんのアンタ!」
「何って 里沙ちゃんに謝りにきたんやよ」
「『里沙ちゃんに謝りにきたんやよ』じゃないでしょアンタ!」
「里沙ちゃん あっしそんなに訛ってないがし」
「十分訛ってるじゃない」
「もうそれはええがし メールで『今から行くよ』って書いたでしょ?」

里沙は愛が何を言っているのか瞬時にはわからなかったが
ハッとしてケータイをポケットから取り出し 例の絵文字のメールを愛に見せた

「もしかしてこれのこと?」
「うん そうやよ」愛は屈託なく微笑む
「あ…」

467 :名無し募集中。。。:2008/05/01(木) 00:51:31.64 0
里沙は泣きながら叫んだ
「こんなの普通 伝わんないから! 伝わんないからぁぁぁぁぁぁ!」
「あれ? この絵文字おかしいかな?
 あっ 里沙ちゃ〜ん そんな涙流して笑うことないやろ〜
 もう 里沙ちゃ〜ん!」

里沙はようやく気付いた
リゾナンターにシンパシーを感じている自分を
リゾナンターに信頼されている自分を
やっぱりテレパス能力を使わない愛は常人よりも人の心が読めないことを

そして…

嬉しくて流す涙はいつまでも止まらないことを

468 :名無し募集中。。。:2008/05/01(木) 00:52:49.60 0
ひとしきり泣いて目を赤くした里沙が愛に肩を貸しながら言った
「じゃあ私の部屋で一晩中 リゾナンターのあるべき姿について語ってあげよう!」
「お願いします塾長! 頼りにしてるよ
 でも能力使って疲れちゃったから途中で寝ちゃうかも」
「ダメ! 寝かせませ〜ん!」
「じゃあ明日はあっしの趣味の部屋で一晩中水さんの魅力を…」
「ってコラーッ! 話すり替えない」

「…愛ちゃん」
「ん?」
「私も信頼しているからね 愛ちゃんもみんなも」
「そんなことわかってるがし 心を読むまでもないことやろ」
「そうだね そうだよね」

今日のこのことは組織には報告しないでおこう
そう里沙は決心した
「ご苦労」のたった3文字で終わらせられるような そんな軽いものではない
里沙は自分がリゾナンターであることを今日ほど誇りに思ったことはない

469 :名無し募集中。。。:2008/05/01(木) 00:54:14.11 0
>>459-468
以上です お目汚し失礼

なんかガキさんが組織を裏切る明確な切っ掛けが欲しかったもんで…

470 :名無し募集中。。。 :2008/05/01(木) 00:55:56.83 0
>>469
ハーーーーーーーーーーーーーーーン!
いいよいいよ!
このスレは才能の塊だな

>>458
知識は無いがオツムは弱くはないぞ!
とマジヲタらしく反応しとく

471 :名無し募集中。。。:2008/05/01(木) 00:58:14.13 0
うおおおおおおおおおおおおおおおおおお
いいよいいよ〜おもしろすぎるよ

472 :名無し募集中。。。:2008/05/01(木) 00:58:28.15 0
すげー!!寝るつもりだったのに引き込まれちまったww
ありがとー

473 :名無し募集中。。。:2008/05/01(木) 01:00:16.46 0
愛ガキさいこー!
リアルのエピソードを盛り込んでこれだけの話が書けるのがすごいな
つーか泣いた

474 :名無し募集中。。。:2008/05/01(木) 01:05:54.70 0
http://toromoni.mine.nu/up/files/data/18/toro18838.jpg

リゾナントオレンジ&リゾナントブルー参上!

475 :名無し募集中。。。:2008/05/01(木) 01:06:43.34 0
>>470-473
処女作で褒められるとまた書きたくなるからほどほどにw

>>473
リアルとわかってくれるだけで嬉しいです
あのメールの内容にガキさんも安倍さんも呆れていたけど
実は奥が深いんだということを愛ちゃんに代わって表現してみましたwww

476 :名無し募集中。。。 :2008/05/01(木) 01:08:25.85 0
いややっぱりあれだけ送られたほうは迷惑でしょw

477 :名無し募集中。。。:2008/05/01(木) 01:10:54.28 0
送ってみたで

478 :名無し募集中。。。:2008/05/01(木) 01:12:06.01 0
処女作・・・だと・・・?

479 :名無し募集中。。。:2008/05/01(木) 01:14:03.26 0
うーん
こんな風なだけにガキさんの苦悩は深いものがあるなぁ

480 :458:2008/05/01(木) 01:30:07.79 0
>>475
もう非処女なわけで、あとは気持ち良くなるだけ。
どんどん書くべし。
もっと泣かせてくれ。頼む。

>>470
コハヲタさんすまぬ。
発育途上、純粋といった言葉が適切だったかな。


481 :名無し募集中。。。:2008/05/01(木) 01:32:08.21 0
どんだけの才能が埋まってるんだよここには

482 :名無し募集中。。。:2008/05/01(木) 01:33:08.23 0
職人何人かいるとはいえよく毎日毎日いろいろ作品出てくるなあ
すげーよ

483 :名無し募集中。。。:2008/05/01(木) 01:55:02.93 0
スピード早すぎてついていけない…

484 :470:2008/05/01(木) 02:03:42.15 0
>>480
ん?「てか、娘。はみんなオツム弱いかw」に反応してるんだよ
コハヲタではなく上位の推しはさゆれなガキさんの娘。DDだ!

485 :名無し募集中。。。 :2008/05/01(木) 02:15:38.70 0
>>483
読むのは問題ないだろうから書くほうかな
展開についていく必要はないよ
書きたいものを好きに書くがいいさ

486 :名無し募集中。。。:2008/05/01(木) 02:47:22.96 0
>>485
いや読むほうなんだ…
02:00に帰宅して08:00には起きるような生活してると未読の多さにクラクラする
できれば書くなり描くなりしてみたいんだけどね

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